建設業許可の区分と有効期間(建設業法第3条)

建設業の許可は3つの区分に分かれており、必要な区分を選択して許可を受けなければなりません。また、許可を受ければ終わりではなく、有効期限内に更新手続きをしなければなりません。

ここでは建設業許可の区分と有効期間についてお話します。

建設業許可の区分は「場所」と「規模」と「業種」

建設業許可の区分は次の3つがあります。

  1. 大臣許可と知事許可(場所)
  2. 一般建設業許可と特定建設業許可(規模)
  3. 許可業種による区分(業種)

建設業の許可は、「営業を行いたい場所(都道府県)」や「工事の規模」、「工事の業種」に応じて適切なものを選択し取得する必要があります。

1. 大臣許可と知事許可

複数の都道府県で営業活動や契約行為を行う場合は大臣許可が必要

大臣許可と知事許可は「営業を行いたい場所(都道府県)」によって区分されます。

建設業の許可は契約行為等を行う事務所(そのような事務所を営業所と呼びます)の所在地を管轄する都道府県知事から許可を受けることになります。

東京都に営業所があれば東京都知事許可、神奈川県であれば神奈川県知事許可といった具合です。

では、複数の都道府県に営業所がある場合には各都道府県にそれぞれ許可を受ける必要があるのでしょうか?

その場合は都道府県知事許可ではなく国土交通省大臣許可を取得する必要があります。

大臣許可の申請先は主たる営業所(本店)の所在地を管轄する地方整備局です。

大臣許可(国土交通大臣) 知事許可(都道府県知事)
本店の所在地を所管する整備局長が許可を行う(関東地方整備局等) 営業所の所在地を管轄する知事が許可を行う
複数の都道府県に営業所がある場合に該当

例)東京都と神奈川県に営業所がある   など  
一つの都道府県のみに営業所がある場合に該当

例)東京都に営業所があり、神奈川県には事務作業を行う事務所がある、 東京都に複数営業所がある など

なお、単に登記上本店とされているだけで、実際には建設業に関する営業を行わない店舗や、請求や入金等の事務作業のみを行う事務連絡所、 工事現場事務所や作業所等は、ここでいう営業所には該当しません。

営業所が一つの都道府県にあり、その他の事務所が他の都道府県にあったとしても、建設業許可は大臣許可ではなく知事許可を受ける必要があります。

工事は全国どこでも可能

建設業の許可は一つの都道府県で許可を受ければ、全国どこの現場でも建設工事を行うことができます。

東京都の許可を受けている営業所で工事を受注し、北海道の現場の工事をするということが可能ですので、大臣許可との違いに注意しましょう。

2. 一般建設業許可と特定建設業許可

一般建設業許可と特定建設業許可は「工事の規模」によって区分されます。

規模といっても単純に請負金額が高いということではなく、発注者(施主)から直接工事を請け負った場合で、いくら下請に発注したかによって区分されます。

一般建設業許可を受けている建設業者は、元請として発注者から直接工事を請け負った場合、下請契約を締結し、発注できる金額は4500万円(建設一式工事の場合は7000万円)未満までです。

4500万円(建設一式工事の場合は7000万円)以上の下請契約を締結する場合は特定建設業許可を受ける必要があります。

一般建設業 特定建設業
右記以外の契約 発注者から直接請け負った1件の工事代金について、4500万円(建築工事業の場合は7000万円)以上となる下請契約を締結する場合

ここで注意すべき事項が3つあります。

①複数業者と下請契約を締結した場合はその総額が4500万円になるかで判断!

1つの工事について複数業者と下請契約を締結していたり、下請業者は1つでも同様の工事について複数の契約を結んでいる場合、すべての契約金額を合算した金額が4500万円(7000万円)以上になっているかどうかで判断する必要があります。

1つ1つの契約書では4500万円未満であるからと安心してしまうと、業法違反になってしまう可能性がありますので十分注意しましょう。

②二次下請以下への下請金額については区分による制限はない

発注者(施主)から直接請け負った場合の制限であるため、下請業者が二次下請以降に発注する場合は一般建設業許可業者であっても金額に制限はありません。

発注者(施主)と直接契約を締結しない立場であれば特定建設業許可は不要といえます。

③請負金額については区分による制限はない

一般建設業許可か特定建設業許可かは下請金額の規模によるため、請負金額そのものには区分による制限はありません。

一般建設業許可を受けていて1億円の工事を請け負ったとしても、それをすべて自社で施工している場合や、下請契約を締結していても4500万円(7000万円)未満であれば問題ありません。

3. 許可業種による区分

建設業は29の業種に分かれており、請負う工事の種類に応じて建設業の許可を取得する必要があります。

建築一式工事、土木一式工事を取得するとそれぞれ建築系、土木系の工事をすべてできると

考えてしまう方が多いようですが、各専門工事を行うためにはそれぞれの許可が必要であることに注意しましょう。

建築一式工事の許可のみを持っている建設業者は内装工事を目的として工事を請け負うことはできません(軽微な工事を除く)。

有効期限は5年間!更新は30日前までに!

どのような区分を選択したかに関わらず、建設業の許可の有効期間は5年間です。このため、5年ごとに更新を受けなければ許可は失効します。

建設業許可が失効すれば500万円(建築一式工事は1500万円)を超える工事について新たに契約することができなくなってしまいます。

期間が満了する日の30日前までに更新手続きを取らなければなりませんのでご注意ください。

また、更新手続きはそれまでに提出するべき変更届がすべて提出されていないと受け付けてもらえないという点にも注意が必要です。更新時にまとめて変更事項を届け出るのではなく、変更があればその都度届出を提出しておきましょう。

なお、更新申請手続きが受理されていれば、有効期間の満了後であっても許可・不許可等の処分があるまでは、従前の許可が有効です。

有効期限が近づいているのに通知書が届かない!ということもあるかと思いますが例えば東京都では通常許可年月日が過ぎてから許可通知書が届きます。

手続きが問題なく完了しているのかご心配であれば、申請先の都道府県や地方整備局に連絡することで、申請の進捗状況(まだ審査中なのか、不備があったのか、すでに通知書を送付済みなのか等)を教えてもらえます。

申請代行は当事務所にお任せください!

建設業許可の申請代行はもちろん、自分の会社が一般建設業許可でよいのか、特定建設業許可が必要なのか、どの業種を取得する必要があるのか、そもそも許可は必要なのか当事務所で判断のお手伝いをさせていただきます。

どのようなご相談でも構いませんので、お気軽にお問合せください。

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